名前 | 初代当主 |
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職業 | 剣士 |
生年月日 | 1017年 ??月 〜 1019年 3月 |
当主経験 | 1代目当主 |
メモ | 初代当主。 京が誇る剣豪・源太と、その妻・お輪の忘れ形見。 ( #チェシャの血は紅く は実名プレイだった為、名前は伏せています) 赤ん坊の頃はお輪と同じ黒髪に黒い瞳だったが、天界へと引き上げられ保護された際、神々の神気に当てられて現在の髪・瞳の色になった。 天界に保護された彼女は、天界第二位の女神・太照天 夕子から大江山で起きた悲劇を見せ付けられる。 父のあまりにも呆気なく、そして惨い最期。 母の深い愛と、それに突け込んだ朱点の卑劣な行為。 両親の末路と朱点の悪行を知った彼女が最初に感じた感情は『憎悪』だった。 朱点を討ち、両親の仇を討つ。 その悲願を胸に立ち上がる事を選んだ彼女に、躊躇いなど無かった。 神と魂を一つにして子を成す『交神の儀』。 彼女は迷う事無くその手段に乗り、男児を授かる。 『どんな逆境にも勇ましく立ち向かう子であれ』 そんな願いを込めた名を贈った男児に彼女は表面上は母として振る舞いながらも、心の奥底では、自らの復讐を果たす為の『道具』として見てしまっていた。 しかし、共に下界へと下り初の戦場に出た時、彼女は自らの許されない過ちに気付く。 天界側としても初の試みであった『交神の儀』。 その謂わばプロトタイプとして生まれた我が子は、少し走った程度で息が切れ鬼を一刀の元に斬り伏せる事も難しい不完全な力の持ち主だった。 それだけならまだ良かっただろう。 我が子は痛みも感じなければ当たり前の恐れも感じず、笑いもしなければ涙も溢さない、ただ淡々と目の前の事実を機械的に受け入れる……心の無い人形のような男だった。 儀式は不完全だった。 自らの復讐を果たす、その為だけに、不完全な儀式の実験台として我が子を差し出す。 それは、彼女の母・お輪の行いとは全くの逆と言っていい行為だった。 その過ちに気付いた彼女は、あまりに歪な命に生み落としてしまった息子に泣いて詫びるが、心の無い彼には、何故母が泣いているのか分からなかった。 そして同時に彼女は、自らの復讐に生まれ来る子供達を巻き込む事、そして、息子と同じ歪な命として子供達を生む可能性を恐れ、交神を躊躇ってしまう。 そんな彼女を支えたのは、息子の父である最初の伴侶・焼津ノ若銛だった。 『恐れる心があるのなら、心配はいらない』 『その愛はきっと、子供達に豊かな心を育むだろう』 『紅い血潮が流れるお前は、失敗から学ぶ事が出来る【人】なのだから』 その言葉に背を押され、彼女は交神の儀を行っていく決意を固めた。 幸いにして、息子のように歪な命が生まれる事はその後二度と無かった。 そして彼女は、子供達を『道具』ではなく『我が子』として深く愛するようになっていった。 彼女は最終的に、五人の子の母となった。 五人目の子に生きて会う事は叶わなかったが、例え心の無い歪な命として生み落としてしまったとしても、自分と同じ紅き血を受け継ぐ人である子供達を見る彼女は、とても温かい愛情と、強き覚悟に満ちていた。 |